イーサリアム、米国発の売り圧力再開で2,850ドル維持に苦戦…ネットワーク活動の急落も重なり

米国現物ETFから連続純流出、百萬ドル規模の資金流出加速

イーサリアム(ETH)の弱気が次第に鮮明になっている。米国現物イーサリアムETFでは3取引日連続で純流出が発生し、累積流出額は224.78百万ドルに達した。12月10日以降、同じ商品の総純資産は2143億ドルから1827億ドルに縮小し、資金の流出が続いている状況だ。

コインベースプリミアム指数さえマイナス領域に沈んだ。これは米国取引所での取引価格がバイナンスより低いことを意味し、米国を拠点とする投資家の強い売り心理を反映している。雇用指標の悪化によりマクロ環境が再び揺らぎ、リスク資産全般への警戒感が高まる中で、この流れはより顕著になった。

ネットワーク活動急落、取引量も7月の底値水準に後退

チェーン上のシグナルも弱気を裏付ける。12月初旬に44万件だった週次アクティブアドレス(weekly active addresses)は32万4千件に11万6千件減少した。これは5月以降初めて見る低水準だ。同時に取引件数も7月の底値圏に下がり、ネットワークの活動性が全体的に低下していることを示している。

アクティブアドレスと取引件数の減少は、「観察心理の拡散と新規需要の弱化」を意味する。この環境下では、価格は一般的に二つの道を辿る。追加下落か、横ばいで時間を稼ぐかだ。結局、再び上昇するには取引と利用需要が戻る必要がある。

派生市場まで警鐘、ロング清算1億ドルに迫る

ボラティリティ市場ではロングポジションの清算が主導的に現れた。過去24時間のETH清算規模は1億490万ドルで、そのうちロング清算が7,360万ドルを占めた。「上昇と見込んだポジションが大量に清算された」ことを意味し、短期心理面での負担は増している。

技術面:2,850ドルの維持成功も弱気優勢は依然として強い

価格は2,850ドルのサポートラインで一度反発した。RSIは依然として中立線以下で下落トレンドを続けており、弱気モメンタムが強い状況だ。ただし、ストキャスティクスが過売り圏まで下落し、短期的なリバウンド(技術的反発)の可能性も開かれている。

上昇の関門は3,100ドルだ。この水準を回復し、日中基準で定着すれば反発が本格化し、3,470ドルまでの目標も開かれる可能性がある。逆に、2,850ドルを日次で割り込むと、次のサポート範囲は2,400〜2,600ドルの帯が有力だ。

現在のETHの課題:ネットワークの鈍化 + 米国需要の弱化克服

イーサリアムは今、二重の圧力にさらされている。チェーン上の活動性低下と米国発の資金流出が同時進行しているためだ。2,850ドルを維持できるか、それとも3,100ドルを取り戻せるかが、短期的な方向性を決める重要な判断材料となる。

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