かつて狂ったようにビットコインを買い漁ったグレイスト（灰度）は、今や市場の売り圧力の源泉となっている。この逆転の背後には、暗号市場全体で静かに進行している構造的な大変革が隠されている。

機関投資家の模範として、グレイストの動きは市場の神経を直撃する。しかし、最近の保有状況データには少し面白い点がある——ビットコインの保有量は継続的に縮小している一方、イーサリアムはむしろ堅調だ。一見単純に見える数字の変化は、実は資産の性質と市場の論理の深層的な調整を反映している。

**GBTCの資金流出困難**

グレイスト傘下のビットコイン信託GBTCは、大規模な償還の波を経験している。1日の純流出額は1億7500万ドルに達し、これはすでに連続5日間外に流出している。

過去のデータを振り返ると、さらに胸が締め付けられる。2024年1月に現物ETFに切り替わって以来、GBTCのビットコイン保有量はピークの61.7万枚から一気に暴落し、現在は約17万枚にまで減少——減少率は72.45%に達している。この数字だけで問題の本質がわかる。

根本的な原因は実に単純だ：手数料率だ。GBTCの管理費は現在1.5%と高く、ブラックロックのIBITやフィデリティのFBTCと比べると、彼らの手数料はわずか0.25%-0.39%だ。

この投資の世界では、費用率は生死を分けるラインだ。1%を超える差は、もはや数字の問題ではない——伝統的な金融の観点からすれば、これはほぼ高級品と廉価品の待遇差に相当する。投資家は足で投票しているのだから、誰も文句は言えない。