調査：秘密のTelegramグループがpump-and-dump取引で毎月80万ドルを稼ぐ

新しいSolidus Labsの法証調査によると、経験豊富な「degens」からなる秘密のTelegramグループが、非常に巧妙なマルチチェーンのpump-and-dumpキャンペーンを運営しており、数分でマイクロキャップトークンの価格を数百万ドルの評価に押し上げる可能性があるという。

このグループは「PumpCell」と呼ばれ、少なくとも2024年末から活動しており、SolanaやBSC上の新しいトークンを操縦している。

Solidusによると、グループは組織的な操作モデルを展開しており、トークンを一斉に作成し、取引ボットを使って価格を押し上げ、フェイクのFOMO効果を狙ったキャンペーンで扇動し、タイミングを見計らって流動性を引き揚げて、個人投資家に向けてトークンを売り抜いている。

Solidus Labs調査担当副社長のSpyridon AntonopoulosはCoinPhotonに次のように語った。

「南ヨーロッパの小さな国のTelegramチャンネル一つだけで…数十人のメンバーで、わずか一か月で80万ドルを稼ぎ出した。これは、Pumpされた数十のトークンがすぐに価値を失った事例だ。この数字は、Solana、BSC、Base、その他多くのネットワーク上に日々現れる何万ものトークンの拡散による巨大な損害を示している。」

PumpCellの運用の仕組み

調査によると、グループのpump-and-dumpサイクルは、新しいトークンを自ら作成または獲得し、流動性を供給し、MaestroやBanana Gunなどのスナイパーボットを使ってトークンのローンチ時に即座に購入し、急激な価格スパイクを引き起こすことから始まる。これらのスパイクは自動警告を誘発し、コピートレードの流れを呼び込む。

メンバーはミームや実在するプロジェクトの偽造、文化的トレンドの利用によって盛り上げを続け、ピーク時に売り抜ける。

特に操縦された代表的なトークン例：

• Solana上のZEROは1時間足らずでFDVが200万ドル近くに達した。
• 「inspiration mushroom」やパロディトークンの「shanghai composite index 6900」も、似たような虚構の上昇を経験し、その後崩壊。

Solidusは、PumpCellは2025年10月だけで約80万ドルの収益を上げたと推定している。

このグループに関連するウォレットの25%以上がBinanceなどの集中型取引所に資金を送金しており、一部のメンバーは東欧のOTCブローカーを通じて直接現金を引き出し、完全にコンプライアンス管理を回避している。

システムの脆弱性と監視の課題

Solidusは、暗号資産のpermissionlessな構造が操縦モデルを見つけにくくしていると指摘する。

• 超高速スマートコントラクトの展開
• AMMの流動性操作の容易さ
• 1秒未満の取引スピード
• クロスチェーン匿名移動能力

これらの要素は、従来の監視ツール―集中型市場やオーダーブック向けに設計されたもの―を時代遅れにしている。

Solidusは、現代的な監視には次のような統合が必要だと提案している。

• リアルタイムのAMM分析
• ウォレット行動のクラスター化
• オンチェーンの資金流追跡

同社は、PumpCellは例外ではなく、新世代のデジタル資産の乱用行為のモデルであり、既存の監視システムを超える速度と規模を持つと述べている。

Antonopoulosは、取引所には「ユーザー保護の義務」があると付け加え、特に多くのプラットフォームが独自のLayer-2ネットワークをローンチしている現状について言及した。

「ほぼすべての大手取引所はLayer-2を展開し、できるだけpermissionlessな環境を維持したいと考えている。しかし同時に、彼らにはユーザーを守る義務もある」と述べた。

「あなたは今、毎日何千ものトークンを『上場』できる世界に足を踏み入れている―それはオーダーブックではなく、流動性プールやLayer 2上の取引を通じて行われている。」